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今、忍者より学べること(日本忍者協議会 会長 鈴木英敬(三重県知事))

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Updated 2020/06/16

今、忍者より学べること

 

日本忍者協議会 会長 鈴木英敬(三重県知事)

 

5月25日、全国で新型コロナウイルス感染症に係る非常事態宣言が解除されましたが、未だ第2波に向けた警戒が続く毎日が続いています。

「忍者」の「忍」は「忍耐」の「忍」とも言われています。本協議会顧問の三重大学山田雄司教授の寄稿文の中にも、『「忍」を自らの名称にもつ忍者は、「忍」を体現する存在であり、「忍」という漢字が刃の下に心という字を書くのは、どのような状況であっても動じずに、耐え忍ぶ心をあらわしているとされる。』と記載されています。

これは、日本人の美徳である「礼節」「義理」「人情」に通じるところがあります。

私たちは今、ウイルスという見えない敵と戦っています。それに加えて、さらに「デマ」や差別という敵を増やして、地域や大切な人間関係に不安や混乱を増長させても、誰にもなんらプラスになりませんし、ウイルスとの戦いの収束にもつながりません。

現在、日本の置かれている状況は400年前に活躍した忍者たちの教えから多くのことを学べるのではないでしょうか。「忍以和成」(忍を以て和を成す)という言葉がありますが、本協議会が昨年より立ち上げた、「忍道」の基本理念です。「和」を尊び、必要に応じて「忍耐」する、そのような心持ちを私たち日本人は忘れずにいられれば、この逆境に立ち向かっていけるものと私は考えます。

今一度、皆が一丸となって「忍以和成」で取り組んでいきしょう。